
大学卒業後商社を経て、1979年リクルートに入社。企業の事業戦略を推進する為の人材情報誌事業に携わり、新宿支社長をはじめ、首都圏の営業部長、新規事業開発部長を勤める。
現在は、日本初のヒューマンリソースを活かしたインキュベーション事業会社インターウォーズ株式会社の代表取締役。各企業の30を超える事業開発インキュベーションや自治体の新産業創出のアドバイザーや講演活動等を行っている。事業創造大学客員教授 ニュービジネス協議会理事
第12回 人脈
2000年04月19日
「自分の進むべき方向が見えない」といった人に、このところよく出会う。ドックイヤーのごとく激変している産業社会の中で、現象面だけをむやみに追ってゆくと、あまりのテンポの速さに自分を見失ってしまうかもしれない。
そんな時、環境がどんなに激変しようが、人として変わらぬ生き方を貫いていたいものである。嵐の中に、羅針盤はなくてはならい存在であるが、世の中がどう変わろうと、政治も経済も人間が行使している訳だから、人間の為にあるべき指針であり、なされなければならない指針を持ちたいものである。
情報が、ますます力を持ち、価値を持ち始めた。付け焼刃的な、その場限りの勉強をしても、本質を理解するまでになかなか至らない。だからこそ、大切なことは、それぞれに精通した仲間や、師匠を持つことである。その場限りの情報でなく、知恵を持ち先見の眼力を、持った人脈を、成功者と云われている人達は、必ず持っている。
人間を抜きに考えるから、迷い道に入る。人というメガネで、物事をみてゆくと、技術、情報、お金、サービス、経営もすべて、人がベースであり人に向かっている。
特に、経済人は一人では、何もできない。特に、ベンチャーは、金が無い、信用も無い、組織も無い。しかし、そんな中からホンダやソニーは生まれた。
その基本にあったのは、信頼の絆人脈という資産である。いつの時代も、どんなに環境が変わり、価値観が変わっても、人間関係の絆の力から生み出されるパワーは変わらない。
人と人との、出会いが時にとんでもない物、ことを、生み出すことが、ある。 そして、人生を根底から、変えてしまうことがある。 人間関係のセオリー学び、その世界に通じた
人脈をもつことが、未来のあいたい自分に、近づく道ではないだろうか。

投稿者: 吉井 日時: 16:59 | パーマリンク
第11回 COM ドットコム
2000年04月01日
ネット販売のデルが、遂にコンパックを追い抜いてしまった。
Amazon.comの昨年株価総額は、200億ドルを超えた。未来価値を買っているからだ。ナスダックに公開を開始した情報通信関連株の高騰がアメリカの好景気を支えている。中でもハイテク企業のドットコム銘柄と言われるものが注目を集めている。
いったいこのドットコムとは何なのか?
ドットコム(.COM)とは世界中で通用する番地のようなもので、インターネットのアドレスの中で一番重要な意味を持ちはじめている。
新しい先にあるエルドラド(黄金卿)を目指してみんなが一目散に駆けている。
米国では、すでにユーザー数1700万人となり、すでにテレビ以上の浸透率を得たようだ。
サイバー社会の到来は、ビジネス環境に革命をもたらすものである。
19世紀産業革命が起こった時「鉄道より馬のほうが便利だ。汽車はレールのあるところしか行けないが、馬ならどこにでもいける」と・・言う人が数多くいたようだ。これまでの価値観がすべてひっくり返るのだから、最初は何が起こっているのかわからない。しかし気が付いたとき、馬にこだわっていた人達は置いてきぼりだ。
インターネットによる社会革命を背景としたeベンチャーが、一過性のブームを起こすにとどまることはないはずだが、現在、ネット系ベンチャーに注がれている熱い視線の向こうには、この分野を成長セクターに位置付けようとするマーケットの思惑があることも無視できない。
eビジネスは、経済全体のパイを拡大させるようなニューマーケットを創造したのではなく、商品やサービスの供給に中間業者をともなわない『中抜き』のビジネス構造を実現した。そこでは、従来のメーカー主導によるプロダクトアウトが否定される。マーケットインの手法を徹底し、ユーザーのニーズにキメ細かく対応しつつ商品やサービスを供給していく eベンチャーのビジネスモデルは、そこから構想されるべきなのだ。
例えば、多くのベンチャーが構想するビジネスモデルにEC関連事業があるが、現在のこの分野では、オンラインショッピングによる物販という商行為に、どれだけの付加価値を与えられるかが勝敗の分かれ目になってきている。すなわち、『Eコマース』ビジネスならではのプライスの設定や、ユーザーの時間や場所の指定に応えるジャスト・イン・タイム(JIT)での配送といった、サービス面での差別化である。サイバー社会は家の中に買い物場ができたということなのだ。
コア・コンピタンスを的確にふまえ、マーケティング構造をつくる
企業向けの文具販売で大成功を収めたサイトがある。同サイトの場合、JITの徹底こそが勝因だ。そして、JITの前提となっていたのが倉庫と物流機能という経営リソーズが不可欠である。それは、同サイトのコア・コンピタンスと言える。eビジネスの展開においては、何が自社のコア・コンピタンスとなるのかを理解した上でマーケティング構造をつくることが、極めて重要である。
また、戦略的なアライアンス(同盟)によって資源をジョイントしていくことも重要である。
ビジネスを単独で推し進めようとするから、可能性が閉ざされてしまう。素晴らしいアイディアを持っているなら、インフラや資金を有する企業、また、アイボール(顧客)を連れてくるところから積極的にジョイントすべきである。インターネット時代の中でベンチャーが成長するには、ドメインを明確にし、コア・コンピタンスを創り、アライアンスによりハイスピードを武器とし、戦ってゆくことが求められる。

投稿者: 吉井 日時: 16:58 | パーマリンク