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月別過去ログ
プロフィール

吉井 信隆(よしい のぶたか)

インターウォーズ株式会社 代表取締役

大学卒業後商社を経て、1979年リクルートに入社。企業の事業戦略を推進する為の人材情報誌事業に携わり、新宿支社長をはじめ、首都圏の営業部長、新規事業開発部長を勤める。

現在は、日本初のヒューマンリソースを活かしたインキュベーション事業会社インターウォーズ株式会社の代表取締役。各企業の30を超える事業開発インキュベーションや自治体の新産業創出のアドバイザーや講演活動等を行っている。事業創造大学客員教授 ニュービジネス協議会理事

第24回 「個人が儲かる仕組み」と「出島」

2000年10月15日

 ビジネス環境が激変し、企業間の格差は年々益々開いている。競争優位の施策として、これからは個人を生かし、個人が儲かる仕組みを作らなければ、結局企業も繁栄しなくなる。独占的な企業は良いが、それ以外の大半の企業は市場から消え去ると考えられる。
 サバイバルするには新しい価値あるモノを創り出さなければならない。それを可能にするには、一人の人間、いわゆるビジネスクリエイターの存在である。このような人材は個性が強く、一番面白い処と居心地のいい処に動いていく傾向がある。
 こういった人材は協調性のない人が多く、既存の組織では異端児、変人扱いされ、組織からはじき出されることが多い。

 現在成長ドメインはいわゆるITフィールドで、これまでにない利益を生み出すにはこういったビジネスに通じている人材を使えなければいけない。そして、新たなビジネスモデルや事業を創るには、自社内でなく「出島」として、社外環境で開発させる「場」が重要である。
 グローバルな市場で戦わなければならいことが今後益々増えてくる。生き馬の目を抜くような商品やビジネスモデルを創造する人材を引きつけ、うまく生かすためのポイントの一つは、こういった「出島」を持つことにある。
 また、報酬に対しても企業ビジョンの方向性には従ってもらうが、好きなことをやってもらい結果が出た時は、きちんと支払う。他の人より百万円多いなどといった分配の論理だと、優秀な人材はまず来ない。また、いても辞めていってしまう。極端なことを言うと「十億儲けたら五億くれ」という感じのストックオプションなども含めた報酬が、これからは求められる。 もし既存の企業が、「出島」(インターウォーズでは出島をインキュベーションの仕組みとして取り入れている)や独自のフィーシステムを作れば、ベンチャー企業より圧倒的に強くなるはずだ。
 本体では難しいかもしれないが、別会社でも良いからイノベーション(革新)が起きれば本体にインパクトを与え、日本の企業社会を変える「インキュべーションのデファクトスタンダード」となるかもしれない。

 これからの企業のトップは、「社員が力いっぱい走れるようなそれぞれの場創り」と「個人が儲かる仕組み創り」が重要な仕事であり、こういったことに対する意思決定が求められる。「新付加価値事業、商品」が出て、儲かる。そして、価値を生み出す仕組み創りをどうするかが、求められている。

投稿者: 吉井 日時: 17:12 | パーマリンク

第23回 人が活きる「自己実現の場」・・

2000年10月01日

「社員が、元気にいかに能力を発揮し、自己実現できるか」・・企業経営にとって永遠のテーマである。特にベンチ-ャー企業にとって、スタート時「一丸となって、がむしゃらにエネルギーを現場に集中できるか!」・・ベンチャーの優位性はここにある。成功しているベンチャー企業は、会社の方針を示した上で、おりのない動物園のようにメンバーにできるだけ権限を委譲する手法をとっている。その代わり業務結果は厳しく問う。会社と個人の間に緊張感があり、同時に有能な人材が集まってくる「場」をいかに創り、パフォーマンスできるかが、成功要因となる。

創業時は、常に会社のプライオリティーが変わる。その際、社長と意見が異なる社員は遠慮なく疑問をぶつけ、双方が納得いくまで議論する。この自由闊達さが、大きなエネルギーとなる。 短期間でビジョンを経営者と社員が根本から共有し、オペレーションは基本的にコントロールすることなく、(上司にうかがうのではなく)社員が自分で考え、行動する組織体でなければ、この複雑な時代に対応できない。(但し、ゴールとルールは必要)
 社員の評価基準についても、自分のコア(中核)技術をいかに伸ばし、利益に貢献した成果によって、基本給を決めるといった指標を持つことが重要である。その上で、具体的な業務目標に対して、達成できているかどうかという自分の感覚とともに、同僚からの自分への評価もきちんと把握していることが求められる。
 自分のコア技術は何か・きちんと把握し、会社ともコンセンサスを得た上で、絶えず磨いていくことは、今後ビジネス社会で生き抜いていく上で個人のポイントともなる。
 また、社員に権限を委譲する代わりに、業務結果については厳しく求めていく方針で、一般社員にも年俸制を採用し、ジョイントベンチャー(共同事業体)のように、企業と社員が組むことによって双方にメリットがあるようにしてゆくことも1つのあり方と考えられる。
 会社にとって個々人が魅力的でいてもらわなければならないと同時に、社員にとっても企業が魅力的であるといった、「双方にとって緊張感のある場」創りが、これからの経営に求められる。
そして、事業規模が大きくなりレーターステージに入ったベンチァーが、どんなモチベーション人事管理の手法を取れるかが、起業から企業になれるかのポイントとなる。
 メンバー一人ひとりが、に主体的に行動し、いかに能力を最大限発揮できるか両者の試みは、既存の大企業にとっても、競争力を向上させるファクターとしての「自己実現フィールド創造」が求められる。

投稿者: 吉井 日時: 17:12 | パーマリンク