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プロフィール

吉井 信隆(よしい のぶたか)

インターウォーズ株式会社 代表取締役

大学卒業後商社を経て、1979年リクルートに入社。企業の事業戦略を推進する為の人材情報誌事業に携わり、新宿支社長をはじめ、首都圏の営業部長、新規事業開発部長を勤める。

現在は、日本初のヒューマンリソースを活かしたインキュベーション事業会社インターウォーズ株式会社の代表取締役。各企業の30を超える事業開発インキュベーションや自治体の新産業創出のアドバイザーや講演活動等を行っている。事業創造大学客員教授 ニュービジネス協議会理事

第48回 企業のDNA

2001年12月05日

21世紀幕開けの今年もあと一月、皆さんにとってこの一年は如何だったでしょうか?

 年末に近づくと例年、引越しの挨拶状が増える。拡大か、縮小かによるオフィスの移動である。外部環境が激変している今、環境適応できるかどうかに業績が起因すると思われがちである。しかし、実態は違っていることが多い。縮小の共通している事項の一つに、15名から50名、そして100名の規模まで順調に成長してきた会社が、2倍~3倍規模になる事業拡大の過程で頓挫する。売上規模でいうと、3億、そして10億、100億・・のステージで踊り場に入る。様々な要因があるが、主な原因として考えられるのは、内部要因としての社内コミュ二ケーションが寸断することが上げられる。
 例えば、10人で始まった時と会社規模が10倍になった場合は、100倍以上のコミュ二ケーションラインが必要となる。事業が拡大し、社員が増えているのに10人のときと同じ組織やマネジメントのままでは考えが伝わらなく、幹部や社員に参画意識が弱まり意志のない集団と化する。
 対策として必要なのは、リーダーの理念と判断基準の共有である。組織が大きくなると権限を委譲する必要が出てくるが、実際は権限を行使する基準がバラバラで、ひとつの組織として機能しない場合が多い。

過日、親しくしている友人が、新宿にインディーズに向けたスタジオを創った。オープニングの会場での社長挨拶で「このスタジオは、音響、照明をこだわって創った。しかし、私達は、このことよりも利用者にとって日本一の相談相手となるサービスを目指す」と言い切った。そして、そのあとに続くメンバーからもそういった決意を込めた言葉を、何度か聞いた。彼は、1000億の事業を立ち上げた経営者でもあるが、彼の会社は人が育ち、皆が「うちの会社は・・」と同じことを言っている。いつもビジョンと判断基準が明快である。
判断基準づくりで大切なことは、創業者のDNAを確認し、何を最も大切にするかを明確にすることにある。そして、会社のビジョンや目標に向かっての組織づくり、判断基準のコアを明確にすることによって、現場でリーダーが育ってゆく。
 新年を迎えるにあたり、会社の判断基準値をリーダーと共に確認し、その浸透を徹底することをお勧めしたい。

投稿者: 吉井 日時: 17:32 | パーマリンク